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「乳と卵」川上未映子著 お客様のおすすめ本

おすすめ本
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お客様のおすすめ本のご紹介。おすすめしてくださったお客様、ありがとうございます!川上未映子さん著「乳と卵」。「ちちとたまご」ではなく「ちちとらん」と読むそうです。ちなみに第138回芥川賞を受賞しています。私はまたまた内子図書館で借りて読みました。実は川上未映子さんの本を読むのは初めてだったのですが、正直いってこの作品非常に読みづらかったです。けして面白くなかったというわけではないのですが、句読点が大変少なく長い文章がずらずらと続くので、まるで息継ぎなしで25メートルプールを泳ぎきりなさい!、と言われているような感じがしました。

もちろん、著者は意図をもってわざとそういう文章を書いているわけで、その句読点の少ない息詰まるよう文体が、登場人物たちの言いたいことがうまく吐き出せない感じとか、胸にいろんな感情がもやもや渦巻いていている感じを表してます。現代の小説でこういった文体の本は、少なくとも私自身は初めて読みました。

現代の小説以外だと樋口一葉さんの小説も、非常に一文が長く、句読点が少ないため「どこで息継ぎすればいいんじゃ~」となるのですが、一葉さんの小説からは読みづらさは感じても、登場人物たちに生きづらさのようなものはそれほど感じません。不思議です。

というわけで当店に在庫のあった川上未映子さんの著作も一冊ご紹介。「すべて真夜中の恋人たち」。こちらの本は「乳と卵」に比べると非常に読みやすいです。というか、同じ著者の作品とは思われないぐらい、すいすい読めます。句読点も普通にあります。作品の内容にあわせて、いろいろな表現方法を使い分けることができる作家さんなのかもしれません。

#古本屋#内子#本好き#川上未映子#古民家

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