「反骨の公務員、町をみがく」

「反骨の公務員、町をみがく」森まゆみ著　亜紀書房刊。内子の町並み保存運動の魁となられた岡田文淑さんに、森まゆみさんがインタビューした内容がまとめられた一冊です。店主が岡山から内子に移住したとき、引っ越し荷物の到着は翌日になるといわれ、人間だけ先乗りして月乃家さんに泊めていただきましたが、そのお部屋にも置いてありました。森さんのお名前は知っていたので、なにげなく読み始めたら面白くて結局最後まで読み通してしまった思い出のある一冊です。今、手元にあるこちらの本は、岡田さんが当店にお見えになられて、店主に下さったものです。改めて読み返してみると非常に中身が濃いなあと感じます。それでいて聞き書きの体裁なので、話し言葉がいきいきとしていてそこがいいのです。まるで聞き手の森さんと話し手の岡田さんが目の前にいるかのような臨場感があります。人口減少、空家問題、地方の抱える問題はいろいろあるけど、結局はそこに暮らしている自分が何かアクションを起こす（しかも、楽しんで）ことが、第一歩なのかなあと感じました。